橋本研究室サイト::バイオインスピレーション

バイオインスピレーション

バイオインスピレーションとは
 自然界に生息する生物は優れた運動能力を有しています。その能力は高度な運動を行えるだけでなく、高いエネルギー効率を可能にしています。このように優れた生物の運動機能からヒントを得て、我々が使用する機械等に工学的に応用することがバイオインスピレーションです。
研究目的
     近年、世界各国で地震や台風など多くの自然災害が多発しています。医療技術の進歩により、多くの重症者を治せる時代ですが、そこで必要なのが迅速に被害状況を把握し被災者を発見・救助することです。そのため危険かつ狭小な災害現場を迅速に探索できるMAV(Micro Air Vehicle)と呼ばれる小型飛翔体が注目され、本研究を含めた多くの国や機関で研究・開発がおこなわれています。MAVなどの小型な物体の飛行環境は、マイクロロボットなどで知られる寸法効果の影響により粘性力が支配的な状況なため、従来の航空工学分野の知識だけではMAVの設計・開発は困難です。しかしながら、自然界にはMAV程度の大きさの飛翔生物が多数存在しています。中でも飛翔昆虫であるトンボは4枚の翅を制御し、高速飛翔・ホヴァリング・急旋回など高度な飛翔を可能にするなど優れた性能を有しています。そこで本研究ではトンボの飛翔メカニズムの調査・解明を行い、飛行機などとは全く違う羽ばたきMAVの開発を目指しています。
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研究内容
 トンボの飛翔能力の解明のため、羽ばたき運動の解析やトンボ型羽ばたきシミュレータを用いて翅周りの可視化実験などの空力特性実験を行っています。
     まずトンボの羽ばたき運動について説明します。動画からわかるようにトンボは体軸に対して斜め上下方向にばたつく運動(フラッピング運動)と翅前縁を中心としたねじり運動(フェザリング運動)を行っています。
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     次にトンボの翅について説明します。トンボの翅の表面には特徴的な構造が多数存在しています。骨組のように太い翅脈や細い翅脈、翅脈上に見られる微細な突起物、また、翅前縁と後縁にも突起物やブラシ状の形状を有しています。さらに、翅断面をスキャンしてみるとコルゲーションと呼ばれる凹凸形状が見られます。
  • トンボの翅
羽ばたき
  •  トンボの空力特性を調査するには、実際にトンボを用いた実験を行うのが1番有効です。しかし、実験を行うためにトンボを固定すると、通常の羽ばたき運動とは異なる運動を行っていることがわかっています。

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  • Pinning flight        Free flight
  •  そこで、本研究室ではトンボの羽ばたきを再現するトンボ型羽ばたきシミュレータ(以下シミュレータ)を開発し、それを用いた実験を行うことで自由飛翔状態を再現しています。本研究室のシミュレータはフラッピング運動とフェザリング運動の2つの運動を再現することが可能です。このシミュレータはフラッピング、フェザリング運動をてこ‐クランク機構で再現しています。動画からわかるように、モータを主電源とし回転運動をてこに伝えることによりフラッピング運動を行います。また、それと対になるフェザリング機構のてこで翅に取り付けられたピンを動かすことによりフェザリングを行います。

  • シミュレータ
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  •  製作したシミュレータと実際のトンボを運動解析をもとに比較した結果が下のグラフです。このグラフからシミュレータと実際のトンボはフラッピング、フェザリング時の前翅と後翅の動きはよく一致していることがわかります。このことからこのシミュレータを使用することで自由飛翔状態のトンボの動きを再現することが可能です。なお、このシミュレータは前翅と後翅の間隔が6mmと実際のトンボの翅間隔(3〜6mm)と同等になっています。

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可視化実験
  •  トンボの空力特性(推力や浮上力)の大きな部分を占めているのは4枚の翅です。そこで、実際に羽ばたき運動を行ったときに翅周りの空気の流れがどのように変化しているかを視覚的に解明するために可視化実験を行っています。可視化実験は2003年に本研究室で独自に製作した2次元吸い込み風洞とシミュレータを用い、可視化手法としてはスモークワイヤ法で行いました。また、撮影は高速度カメラにより行いました。

  •  シミュレータに自然翅を取り付け翅周りの流れを可視化した結果がこちらの動画です。動画から見てとれるように翅の動きによって煙が右下方向に流れているのがわかります。また、前翅では翅をねじり、上面の流れを巻き込み前翅を打ち上げる動作と後翅を打ち下ろす動作により渦を生成しています。さらに、後翅では最上点付近で翅上面の流れを巻き込み、急激にねじることで渦を生成しています。このことから、トンボは推力と浮上力を得ていることがわかります。

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  • 可視化実験画像2

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